株主・投資家情報
コンドーテックは商社として、そしてメーカーとしての2つの顔を持ちます。この2つの融合はただ単に1+1=2に留まらず、無限の拡がりを産み続けています。
当社グループは、成長戦略をオーガニック成長と周辺強化による成長の2つに分けております。オーガニック成長は既存事業戦略で、現在まで、この戦略を武器に収益基盤を固めてきました。一方、周辺強化による成長は既存事業以外の強化取組事項で、今後さらなる飛躍を目指し、新たな収益ドライバーとなり得る戦略として掲げているものです。これらを軸に、2020年代中に売上高1,000億円突破を目指してまいります。
これからも事業展開を無限に拡げ、持続的成長の実現に繋げていきます。

既存事業戦略(オーガニック成長戦略)
新規販売先の開拓
新規販売先の開拓・休眠顧客の掘り起こし
営業担当者1人当たり 月平均1社、年平均1,500社の新規販売先を開拓しております。 また、1人当たり年平均10社の休眠顧客の掘り起こしを実施し、これらの活動が販売取引社数2万社超の源泉となっております。
売上高(百万円)

販売ルートの開拓
既存の販売ルートだけでなく、ホームセンターや鉄道会社など需要が見込まれる業種への事業拡大を図っております。
そのほか新たな顧客層へのアプローチとして、インターネット販売や再生可能エネルギー関連商材の販売に取り組んでおります。また、近年受注が増加している大手商社・ゼネコンの本部サイドからの集中購買・⼀括購入への対応として設置している首都圏営業の専任部隊などを通じて、販売ルートの開拓による事業拡大に努めております。
売上高(百万円)

新商材の提供
新商材開発のため、販売先からの要望や改善案について、定期的に営業部門と製造部門合同の新商材委員会を開催しております。実例として、2022年にアルミ製角パイプ「アルぱか」(栗山アルミで製造)、2023年にハイテン・コンブレース(コンドーテックで製造)の販売を開始しており、軽量化や省人化などに着目した商材の開発をし、販売に至っております。 引き続き、より付加価値の高い商材を開発・開拓し、供給できるよう取り組んでまいります。

アルぱか

ハイテン・コンブレース
販売手段・サービスの多様化
商材販売にあたっては、吊り具や緊急物資など特定の分野、お客様に特化したカタログも発行し、ターゲットを明確にした売り方の工夫に取り組んでおります。さらに2022年には、当社の新商材や図面、取扱説明書、使用動画をご覧いただける、オンラインショールームを開設しました。こちらは、昨今の企業や消費者の方々のデジタルシフトに伴い、既存のホームページやカタログではお伝えできていなかった、製商品の付加情報の提供など、利便性の更なる向上を目的としております。
商材の販売だけではなく、付加価値の高いサービスの提供にも積極的に取り組んでおり、アンカーボルトの施工を請け負えるよう、社内に土木(建築)施工管理技士を置き、建設業許可を取得するなど、体制を整えております。建築の初期段階に入ることで、そのあとに必要となる建設資材の情報をいち早く掴み、営業に活かしております。また、販売している吊り具の使用者に向けたサービスとして、吊り具点検サイト「ツリカタ」の運用も行っております。その他、足場工事では、単に足場工事を請け負うだけでなく、足場機材のレンタルも行い、お客様の間口を広げております。
売上高(百万円)


吊り具カタログ 風力発電総合カタログ 緊急物資カタログ
拠点展開
お客様のニーズに迅速に対応すべく地域に密着した販売体制を整えられるような拠点展開を目指しております。2025年3月末時点で国内103の販売拠点を展開し、直近では、2025年4月に当社において環境エネルギーグループ及び北陸営業所を開設しております。
出店の際は、営業店には在庫を置く倉庫を設け、さらに配達も行うため、高速道路のIC付近や工業団地などの近隣住民に騒音や交通等の影響を及ぼしにくい場所を選定しております。また、人員に関しては、新規出店の際には現地での採用も行い、地域での雇用の創出の一助となっております。
また、仕入先からの商品一括購入を行うため、物流拠点を国内に2拠点(大阪・茨城)、中国に1拠点設置しております。需要の高い商品は国内外メーカーから物流拠点で一括購入後、営業店の倉庫へ納品することで、仕入時のコスト削減にも繋げております。

自然災害への対応
震災の復旧・復興や、各地で猛威をふるう大雨などの異常気象が発生した場合に必要となる、大型土のう袋であるコンテナバッグやブルーシートなど、自然災害関連商材を取り扱っております。
当社では全営業店にて在庫を持ち、それら緊急を要する資材の需要に即座に対応できる体制を全国で整え、供給責任を果たしております。

災害時に使用される商材の一部
左:ブルーシート 右:コンテナバッグ
既存事業以外での強化取り組み事項(周辺強化による成長)
海外市場への展開
当社では1985年のプラザ合意以前は輸出事業が盛んで2,000百万円程度の輸出がありました。しかし、1997年にアジアの通貨が暴落した通貨危機で輸出が困難となり、輸出から輸入へシフトしました。その後、円高の影響を受けない体制を確立するため2006年頃から輸出を再開し、成長が見込まれる海外市場への展開をさらに進めるため、2012年にタイ現地法人を設立しました。
現在はタイを拠点にASEAN諸国での事業拡大に向けて活動しています。今後は、販路の増強や海外での人員増を含めたさらなる営業力の強化により、海外売上高比率を高めてまいります。

今のコンドーテック(オーガニック)・未来のコンドーテック(周辺強化)の成長を加速するために
M&A戦略
企業の買収や資本・業務提携を事業基盤の強化を図るための重要な戦略の一つと位置づけております。買収・提携の案件については、資本コストを意識しながら対象事業の成長性について分析議論を行い、積極的に検討を行っております。今後も隣接する業界への進出等、M&A戦略を考慮に入れながら中長期的な企業価値向上に努めてまいります。
M&Aの実績
2010年 | 三和電材株式会社の全議決権株式を取得し子会社化 |
2012年 | KONDOTEC INTERNATIONAL (THAILAND) CO.,LTD.(タイ・バンコク市)を設立 |
2014年 | 中央技研株式会社の全議決権株式を取得し子会社化 |
2016年 | 株式会社秋長製作所より「アルプス印の鉄滑車」の製造事業を譲受 |
2019年 | 株式会社メカトロエンジニアリングより「省力化、画像処理機器事業」を譲受 |
ヒロセ興産株式会社(現 テックビルド株式会社)の全議決権株式を取得し子会社化 | |
2020年 | 東海ステップ株式会社の全議決権株式を取得し子会社化 |
2021年 | 株式会社フコクの全議決権株式を取得し子会社化 |
当社を分割会社とする単独新設分割により日本足場ホールディングス株式会社を設立 | |
栗山アルミ株式会社の株式を取得し子会社化 | |
2024年 | 上田建設株式会社の全議決権株式を取得し子会社化 |
M&Aにおける4つの視点

1.隣接する業界
建設業界以外の業界に関わる企業をM&Aし、事業の拡大を図る
実績:三和電材株式会社
栗山アルミ株式会社
2.事業の深掘り
部材メーカー等をM&Aし、既存事業を深掘する
実績:中央技研株式会社
テックビルド株式会社
(ヒロセ興産株式会社より社名変更)
東海ステップ株式会社
株式会社フコク
上田建設株式会社
3.事業エリアの拡大
海外拠点保有企業をM&Aし、販売フィールドを拡大する
4.販売形態の拡充
小売、カタログ販売、ネット販売といった既存事業とは異なる販売形態の企業をM&Aし、販売形態を拡充する